ニュースや新聞で頻繁に登場する「与党」「野党」という言葉。
選挙結果や国会審議の場面でよく耳にしますが、それぞれが何を指し、どんな役割を担っているのかを正しく説明できる人は意外と多くありません。
この記事では、「与党」「野党」の基本的な意味から、国会やニュースでの使われ方、両者の違いまでを分かりやすく解説します。
与党とは
与党(よとう)とは、国政において政権を担当している政党、またはその政党を中心としたグループのことです。
日本では、衆議院で多数を占め、内閣を組織している政党(または連立政党)が与党と呼ばれます。
与党の主な役割は、次のとおりです。
- 内閣を組織し、国の政策を実行する
- 法律案(法案)を提出し、成立を目指す
- 予算案を作成し、国会で承認を得る
ニュースでは「与党内で意見が割れる」「与党が法案提出を決定」といった形で使われることが多く、政治の意思決定側を指す言葉として登場します。
野党とは
野党(やとう)とは、与党以外の政党のことを指します。
政権を担っていない立場から、与党や政府の政策・法案をチェックし、問題点を指摘したり、対案を示したりする役割を担います。
野党の主な役割は以下のとおりです。
- 政府・与党の政策を監視する
- 国会で質疑や追及を行う
- 修正案や対案を提示する
ニュースでは「野党が反対姿勢を示す」「野党が追及を強める」といった表現で登場し、チェック役・対抗勢力として描かれることが多いのが特徴です。
与党と野党の違い
与党と野党の最大の違いは、政権を担っているかどうかです。
| 項目 | 与党 | 野党 |
|---|---|---|
| 政権担当 | している | していない |
| 主な役割 | 政策実行・法案提出 | 監視・批判・対案提示 |
| ニュースでの立場 | 決定する側 | チェックする側 |
どちらが良い・悪いというものではなく、両者が存在することで民主的な政治が成り立つと考えられています。
ニュースでの使われ方に注意
ニュースでは「与党が強行」「野党が反発」といった、対立構図を強調した表現が使われることがあります。
ただし実際の国会運営では、与党と野党が協議し、修正を重ねて合意に至るケースも少なくありません。
言葉の印象だけで判断せず、どの場面で・どの立場から使われているのかを意識すると、ニュースの理解が深まります。
コラム:なぜ「与党」「野党」と呼ぶのか
「与党」「野党」という言葉は、中国の政治用語に由来すると言われています。
権力を「与えられている側」が与党、そこから外れた「野(民間・外部)」の立場にあるのが野党、という考え方です。
現代では日常的に使われる言葉ですが、その背景を知ると、政治ニュースの表現にも納得しやすくなります。
まとめ
与党と野党は、政治ニュースを読み解くうえで欠かせない基本用語です。
与党は「政策を実行する側」、野党は「それをチェックする側」。
この役割分担を押さえておくだけで、国会報道や選挙ニュースがぐっと理解しやすくなります。
























