政治・行政ニュースでは、国会運営や法律、予算、制度に関する言葉が頻繁に登場します。略語だけでなく、仕組みを説明するための専門用語も多いのが特徴です。ここではニュースでよく見かける用語を、背景や使われ方が分かるように整理しました。
国会
日本の立法機関で、衆議院と参議院から構成されています。法律(法案)の審議や予算案の採決など、政治ニュースの中心に登場します。会期(国会が開かれている期間)や審議の進み具合が話題になります。
法案
法律として成立させるために提出される「法律の案」です。国会で審議され、可決されると法律になります。ニュースでは「提出」「審議入り」「可決」「成立」といった言い回しとセットで登場します。
採決
国会などで、賛成・反対を表明して結論を出す手続きです。審議の終盤に行われることが多く、「採決に踏み切る/見送る」といった形で報じられます。可決・否決の結果がニュースになります。
可決/否決
可決は賛成多数で議案が通ること、否決は通らないことです。法案や予算案の結論として頻出します。可決しても、手続き上は次の段階(参議院へ送付など)が続く場合があります。
与党/野党
政権を担う側が与党、政権を担っていない側が野党です。国会での審議方針、政策への賛否、選挙戦などあらゆる政治報道で使われます。「与野党協議」「与野党対立」といった形でも登場します。
内閣
首相と国務大臣で構成される行政の中心です。政策方針、閣議決定、閣僚人事(改造)などの文脈で頻出します。支持率や不祥事対応なども内閣として報じられます。
閣議決定
内閣として意思決定を行うことです。法案提出や基本方針の決定など、政府の公式な決定として報じられます。ニュースでは「〜を閣議決定した」という言い回しがよく出ます。
予算案
国が一定期間(通常は年度)に使うお金の計画案です。成立が遅れると行政運営に影響が出るため、審議の進行はニュースになりやすいポイントです。防衛費・子育て支援・物価高対策など配分の中身も注目されます。
補正予算
当初予算の成立後に、追加の支出などが必要になった場合に編成される予算です。災害対応、景気対策、物価高対策などの場面で登場します。成立までのスピードが話題になることもあります。
税制改正
税金の仕組み(税率、控除、課税対象など)を見直すことです。家計や企業活動に影響が大きいため、年末にかけてニュースが増える傾向があります。「減税」「増税」「控除拡大」などとセットで語られます。
政令/省令
法律を実施するための細かなルールです。政令は内閣が定め、省令は各省庁が定めます。ニュースでは「法律成立後、政省令で具体化」といった文脈で登場することが多いです。
自治体
都道府県や市区町村などの地方公共団体を指します。条例や補助制度、地域の行政サービスなどの話題で頻出します。国の政策が自治体でどう実施されるか、という形で報じられることもあります。
首長
自治体のトップ(都道府県知事、市区町村長など)を指す言葉です。政策判断や会見、選挙、行政対応などで登場します。特に災害や感染症など非常時の対応では頻出します。
条例
自治体が定める地域のルールです。生活に直結する規制や支援策が条例として作られることがあります。ニュースでは「条例案」「条例制定」「罰則付き条例」などの言い方で登場します。
公的支援
国や自治体が行う補助金、給付金、融資、税制優遇などの支援策の総称です。企業支援や家計支援のニュースで頻出します。「対象」「条件」「申請方法」などがセットで報じられます。
政治・行政ニュース用語を理解するポイント
- 「誰が決めるか」(国会/内閣/省庁/自治体)を意識すると整理しやすい
- 法案は「提出→審議→採決→成立」の流れで追うと理解が早い
- 予算は「当初予算」と「補正予算」を区別するとニュースが読みやすい
政治・行政の用語は、仕組みを知るほどニュースの背景が見えやすくなります。
経済・政治・IT・国際など、ニュース分野ごとの用語をまとめて確認したい方は、
ニュースでよく見る略語・専門用語一覧(総合まとめ)をご覧ください。























