経済ニュースでは、景気・物価・金利・賃金といった話題を中心に、さまざまな略語や専門用語が使われます。意味を正しく理解しておくと、数値の変化や政策の意図が読み取りやすくなります。ここでは、ニュースで特によく見かける経済・金融用語を分かりやすく整理しました。
GDP(国内総生産)
一定期間内に国内で生み出された付加価値の合計を示す経済指標です。国や地域の経済規模や成長度合いを表す際に使われます。GDPの伸び率が高いと景気が良い、低いと景気が鈍化していると説明されることが多くなります。
CPI(消費者物価指数)
家計が購入する商品やサービスの価格変動を示す指標です。インフレやデフレを判断する代表的な材料として使われます。CPIの上昇は生活コストの増加を意味します。
インフレ(インフレーション)
物価が継続的に上昇する状態を指します。モノやサービスの価格が上がる一方、現金の価値は相対的に下がります。賃金や金利との関係で語られることが多い用語です。
デフレ(デフレーション)
物価が継続的に下落する状態を指します。消費が控えられやすく、企業収益や賃金に悪影響を及ぼす可能性があります。長期化すると景気停滞の要因になります。
利上げ
中央銀行が政策金利を引き上げることです。物価上昇を抑える目的で行われます。住宅ローン金利や企業の借入コストに影響するため、家計や企業活動にも関係します。
利下げ
政策金利を引き下げることを指します。景気を刺激し、企業や個人がお金を借りやすくする狙いがあります。景気対策として実施されることが多い政策です。
金融緩和
金利を低く抑えたり、市場に資金を供給したりする金融政策です。景気を下支えする目的で行われます。日本銀行や海外中央銀行の政策ニュースで頻出します。
金融引き締め
物価上昇を抑えるために、金利引き上げや資金供給の抑制を行う政策です。インフレ対策の中心的な手段として使われます。利上げと合わせて報じられることが多い用語です。
国債
国が資金を調達するために発行する債券です。国債の利回りは金利動向の目安として注目されます。財政状況や金融市場のニュースで頻繁に登場します。
日銀(日本銀行)
日本の中央銀行です。金融政策を通じて物価や景気の安定を目指します。政策決定会合や総裁会見は経済ニュースの定番トピックです。
実質賃金
賃金から物価変動の影響を差し引いて計算した指標です。実際の生活水準に近い数値として使われます。物価上昇局面では、名目賃金が増えても実質賃金が下がることがあります。
名目賃金
物価の変動を考慮せず、賃金額そのものを表したものです。給与額の増減を把握する際の基本指標です。実質賃金との比較でニュースに登場します。
景気後退
経済活動が一定期間にわたって縮小する状態を指します。GDPのマイナス成長や消費・投資の減少と関連付けて説明されます。海外経済のニュースでも頻出します。
成長率
経済規模がどれだけ増減したかを示す割合です。GDP成長率として使われることが多く、景気判断の重要な材料になります。
財政赤字
国や自治体の支出が収入を上回っている状態を指します。国債発行や将来世代への影響と合わせて議論されることが多い用語です。
経済ニュース用語を理解するポイント
- 指標は「数値そのもの」より「増減の理由」に注目する
- 金利・物価・賃金は相互に関係している
- 国内ニュースだけでなく海外経済の影響も意識する
経済ニュースで使われる用語を押さえておくと、日々の報道内容がぐっと理解しやすくなります。気になる用語は、個別記事でさらに詳しく確認していくのがおすすめです。
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