ニュースで「政府が予算案を国会に提出しました」「予算案が衆議院を通過しました」といった表現をよく見かけます。 この予算案(よさんあん)とは、国が1年間に使うお金の計画をまとめた「たたき台」のことです。
税金をどの分野にどれだけ使うのかを決める、国の運営にとって非常に重要な資料で、毎年必ず国会で審議されます。
予算案とは?
予算案とは、政府が作成する「来年度のお金の使い道をまとめた計画書」です。 正式には、国の歳入(税収など)と歳出(支出)を一覧にしたものを指します。
まだ国会で承認されていない段階では「予算案」と呼ばれ、国会で可決されて初めて「予算」として成立します。
予算案には何が書かれている?
予算案には、次のような内容が盛り込まれています。
- 社会保障(年金・医療・子育て支援など)
- 防衛費・公共事業費
- 教育・科学技術への支出
- 国債の返済や利払い
ニュースで「過去最大規模の予算案」と言われる場合は、これらの合計金額が例年より大きいことを意味します。
予算案はどのように決まる?
予算案は、次の流れで決まっていきます。
- 各省庁が必要な予算を要求
- 政府内で調整し、予算案を作成
- 閣議決定
- 国会に提出し、審議・修正
- 国会で可決・成立
このため、予算案は内閣・国会・与党野党すべてが関わる重要な政治プロセスの一つです。
ニュースでよく見る「修正案」「否決」との関係
国会審議の中で、野党などから内容の変更が求められると、修正案が提出されることがあります。
最終的に予算案が可決されなければ、国の事業が進められなくなるため、与党と野党の調整が大きなニュースになることも少なくありません。
コラム|なぜ予算案は毎年ニュースになるのか
予算案は「お金の話」であると同時に、「国の優先順位」を示すものでもあります。
少子化対策を重視するのか、防衛を強化するのか、景気対策に力を入れるのか。 どこにどれだけお金を使うかによって、政府の考え方がはっきり表れるため、毎年大きく報道されるのです。
ニュースで予算案を見るときは、「どの分野に重点が置かれているか」を意識すると、政治の動きがより分かりやすくなります。
























